Adore la vie

多様性を活かすリーダー育成

アズビル株式会社

人事部 国際グループマネージャー 加藤稔様

§ 女性活躍の場を広げるために

今回の研修は、ダイバーシティの観点から、女性活躍推進の取り組みのひとつとして行いました。当社はメーカーなので、職種の制約などからどうしても女性の課長職比率が低く、女性が補助業務的な立場に留まるという傾向がありました。
しかし、女性の感性や女性特有の仕事の進め方を取り入れていかなければ、これからのグローバルな企業競争に太刀打ちできないのではないかという危機感を強く持っていました。

そのため、既に課長職、課長代理職に就いている人達に、まず核になってもらいたいというのが今回の狙いでした。今後、社内の女性スタッフのモデルとなるような集団を作りたいと考えたのです。
また、会社が彼女たちに期待をしているということを、本人たちに自覚してもらいたいという狙いもありました。

§ 参加者の内面を引き出すAdore la vie(アドレラヴィ)の研修

今回、研修を受ける女性たちが共感できるという観点から(株)Adore la vieにお願いしました。
同じ女性として、熱意を持って彼女たちに接することができるかどうか、また、それによって彼女たちの思いや
ポテンシャルを引き出すことが できるかどうかがポイントです。上からの立場で指導する講師では彼女たちは心を開きません。その点で吉武さんが講師として最適だと判断しました。
実際に、彼女たちは心を開いて深く自 分を見つめることができたようです。

また、研修後しばらく経って企画された女性課長職の親睦会に、吉武さんを誘ってもよいかという彼女たちからの確認がありましたが、今までの外部に依頼した研修ではそのようなことは一度もありませんでした。
更に、リーダーシップ、コミュニケーション、MBTI®(性格検査)などを取り入れた全体のカリキュラムは本当にうまく構成されています。
今回の研修には、 合計3日間をかけましたが、それだけの時間をかけた価値がありました。

§ 研修参加者の気づきと社内の変化

研修後の上司からの評価も上々です。
研修前よりも、全体をよく把握してから自分の意見を言うようになったというレポートもあります。
また、今まで女性課長職・課長代理職は、お互いをよく知らなかったので、それぞれ孤立感がありました。
研修でお互いのことを知り、その後のネットワークを通じて相談できる仲間ができたことが、彼女たちにとって
一番の収穫だったと思います。

自分自身を見つめ、同じ立場の女性たちと意見を交わすうちに、自分は今後どのように仕事をしていきたいのかに気づいた人たちもいました。会社としては、女性の活躍を推進するための良いスタートが切れました。

今までのように、何人女性管理職が必要、という発想ではだめです。
今回の研修では、実際に女性が活躍できる場ができているかどうかを検証することができ、女性スタッフのロールモデルを作っていくきっかけとなりました。

§ 真のダイバーシティマネジメントを目指して

今後は、女性課長を生み出せる上司を増やすための意識改革を行っていきたいです。
同性ということで扱いやすく、ハードワークを依頼しやすい男性スタッフばかりを引き上げる上司は、責務を
怠っていると自覚してほしいと思います。

会社が意図的に、女性課長職・課長代理職を多く配置することは簡単です。しかし現場の意識が変わらなければ、本当の意味での女性課長は育ちません。
地道な活動ですが、「上司の意識が変わらないとこれからの職場は成り立たないですよ」というメッセージを
送り続けるつもりです。

※インタビューにご協力頂いた皆様の所属部署及びお役職は、インタビュー当時のものです。
®MBTI is registered trademarks of the Myers-Briggs Type Indicator Trust in the United States and other countries.

ご支援内容:女性とその上司それぞれの視野を拡げ、相互成長を促す研修を実施

プログラム:ダイバーシティ推進